こどもの遊んだおもちゃや着替えの服などは散らかりやすく、油断しているとすぐに部屋が雑然としてしまいがちに。でも、しつけや教育のためには、これを大人が片付けるのではなく、こども自身が片付けられるようになるのが理想的です。こどもが自分で片付けられるようにするために、収納の仕方にちょっとした工夫をしてみませんか。
片付けやすい!整理しやすい!収納環境をつくっておく
こどものおもちゃや着替えなどが散乱しがちな家は、もしかしたら、片付けの方法に問題があるかもしれません。常日頃から片付ける習慣をこどもに身につけさせるには、それぞれのアイテムを片付けやすくしておくことが大切です。小さなころから片付けを習慣づけることは、しつけに良いだけでなく、大人にとっても家事の負担が減るので助かります。好循環を生み出すためにも、片付けをしやすい収納環境を目指しましょう。
複雑にしまいこみすぎていませんか?
モノがすっきりと片付いた状態を振り返ってみると、しまいこみすぎていたり、ぎゅうぎゅうにしまわないと入らなかったりということはないでしょうか。よく使うものは、1〜2ステップで簡単に出し入れできるようにしておくのがよいでしょう。こどもが片付けを億劫に感じるような収納になっていないか、チェックしてみてください。
「きれいで便利な整理」も遊びの一環に
収納といっても、ボックスの中におもちゃや文房具を大雑把に投げ入れて片付ければよいというものではありません。年齢に応じて、おもちゃ・文房具・着替え・タオル・幼稚園や学校のものなどを分類する「便利な収納」を教えましょう。色や大きさ、向きなどをそろえた「きれいな収納」も遊びのように一緒に考えてあげると、こども自身に片付ける力が育っていきますよ。
「なぜ」「いつ」「どのように」片付ける?ルールやゴールを明確に
こどもにとっては、ただ「片付けてね」「きれいにしまってね」と言われても、ピンとこないこともあるようです。一方的に言いつけられたと思って、モチベーションが下がってしまうこともあります。漠然と言いつけるだけでは難しいこどもの片付け。方法や目的を、具体的に伝えていくことが大切です。
具体的な方法やタイミングをルールにする
「ちゃんとして」「きちんとして」「すっきりさせて」という抽象的な表現はもちろん「片付けて」という言葉も、こどもにとっては、意外と実践するのが難しいもの。また、「後で片付けよう」と思ったままズルズルと時が経ってしまうことも。まずは、具体的な片付けの方法やタイミングを決めましょう。そして、明確なルールや約束として伝えると、わかりやすくて効果的です。
一方的に命じずに、理由やゴールを共有する
理由もわからず頭ごなしに「片付けなさい」と言いつけられると、なかなかやる気が起きないもの。それは大人もこども同じです。ですから、「家族のために部屋をきれいにしてほしいな」「自分のものを使いやすくしようね」「出したらしまうのがマナーだよ」「整理整頓の力は生きていくうえで大事な力だから身につけよう」など年齢や個性にあわせた内容を伝え、他人ごとにしない工夫をしましょう。
うれしい!楽しい!気持ちいい!ポジティブ体験として印象づける
気分によっては、片付けは面倒に感じるもの。こどもの場合は特に、「つまらない」「面倒」といったネガティブな気持ちで作業をさせても、継続は難しいでしょう。逆にいうと、片付けに対してポジティブな印象をもたせてあげれば続けやすくなり、楽しい習慣として身についていくでしょう。
片付けることに伴う楽しさやうれしさを体感させる
「面倒だな」と思う片付けも、頑張ってやり遂げた時に、「がんばったね」「約束を守ったね」などと褒めてもらえると、モチベーションもあがります。怠けたい誘惑に勝てる人になるよう、がんばった気持ちを褒めてあげるのがコツです。また、家族に感謝される喜びや、頭を使った工夫の楽しさなど、ポジティブな印象の体験を重ねさせてあげると継続しやすいでしょう。
片付けた後の心地よさを成果として味わう
「褒められるから片付ける」とばかり思ってしまうのも困ります。やはり片付け本来の目的にかえって、「すっきりと片付いたお部屋って、気持ちいいね」「あそこの棚、片付けたからおしゃれできれいだね」など、片付けの後は、こども自身が成果を実感できるような場面をつくることも忘れずに。「片付けると、家がきれいで心地よい」と頭にインプットして、自分から率先して片付けられるようにしてあげたいですね。
こどもでも楽しくて長続きする片付け習慣でお部屋スッキリ!
散らかりがちなこどものおもちゃや着替えの服などの片付けは、こどもにとっては難しかったり面倒だったりするものです。でも、わかりやすくて楽しく続けられる習慣にしてあげれば、良いしつけになり、将来のためにも役立ちます。主婦にとっても、おもちゃで散らかる部屋にため息をつくことが減ればうれしいもの。ぜひ、こどもが片付けやすい収納や伝え方を工夫してみてくださいね。